2025/09/22 14:10

ファイバーレーザーの出力形態と使い分け — CWとパルスの違い

ファイバーレーザーは、高出力・高精度・メンテナンス性の高さから、産業現場での加工・洗浄・溶接など幅広く使われています。しかし、同じ「ファイバーレーザー」でも、出力の形式によって適した用途や導入コストは大きく異なります。代表的な出力形式には、連続的にレーザーを照射するCW(Continuous Wave/連続波)と、短時間の強い光を間欠的に照射するパルスレーザーがあります。


CW(連続波)レーザー

CWレーザーは、文字通り連続的にレーザー光を照射する方式です。パワーは一定で、安定した熱エネルギーを対象物に供給できます。この特性から、金属や樹脂の切断、溶接、レーザークリーニングなど、熱量の蓄積が必要な作業に適しています。また、制御が比較的簡単で装置自体の構造もシンプルなため、初期導入コストはパルスレーザーに比べて低めです。
一方で、極めて微細な加工や、熱による影響を避けたい加工には不向きです。熱による母材変形や焦げ付きが発生する場合があります。


パルスレーザー

パルスレーザーは、短い時間に非常に高いピークパワーを発生させる方式です。CWレーザーのように熱を連続的に供給するのではなく、瞬間的に光エネルギーを集中させるため、熱影響を最小限に抑えた微細加工が可能です。刻印や精密穴あけ、半導体加工、精密洗浄などに最適です。
その分、装置の制御や光学系が高度で複雑になりやすく、初期導入コストはCWレーザーより高額になります。しかし、材料の変形やダメージを抑えながら加工できるため、高付加価値製品の製造には欠かせません。


まとめ

CWとパルス、どちらを選ぶかは、加工対象や求める仕上がり精度によって決まります。量産や大面積加工にはCW、微細加工や母材に負荷をかけたくない場合はパルスレーザーが向いています。導入コストや装置の維持費も異なるため、用途と予算を踏まえた最適な選択が重要です。